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社会福祉法人ポポロの会
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トムブログ

事業本部長のブログ 「トムブログ」

社会福祉制度は不完全で施行される

2014-02-24
日本の社会福祉制度を概観してみると、不完全なまま見切りで施行されていることが分かります。施行されて間もなくは誤魔化せても、法が運用されるにつれて理念も曖昧で誰のための制度なのか疑わしくなるような内容が多く表れてくることもしばしばあります。
 
比較的豊かな国だと言われる日本の福祉制度がこんな状況で良いのかといつも寂しく思います。このような不完全な法制度を自覚してか、最初から定期的に法の改正も盛り込まれます。しかしその法改正もまた然りで、法の消費者である障がい者の立場に立った改善がなされないままに改正され、意見が十分反映されず誰のための何を目的とした制度か分からなくなることもあります。 
 
障がい者や高齢者に関する制度は利用者が生きることに直に影響を与えるのだから、施行され、時を経て、見直しが繰り返され、良い制度にならなくてはならないはずです。そうだとすれば、障がい者に関する障害者総合支援法や高齢者に関する公的介護保険法は本当に良い制度に変遷しているのでしょうか?改めて検証すべきです。
 
言えることは、法制度が成立するときは不完全なまま施行されると捉え、それを成熟させ、良法にする役割を担っているのは消費者である障がい当事者と社会福祉専門職や大学等の研究者であると自覚しなければならないと思います。特に社会福祉専門職や研究職は、障がい児者や高齢者の権利擁護の役割を疎かにすると社会に必要のない職業になってしまうのではないでしょうか。本来社会福祉専門職やその集団は、行政に対しカウンターの存在であり、障がい者や高齢者の権利擁護を一義とする価値を保持しているのだから・・・。
 
 
2014.2.24
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